「彼杵おもしろ河川団」の活動に参加して

 今回、東彼杵町での活動に参加し、「多くの主体が関わることで生まれる相乗効果」について強く感じられた。今回の活動では、団体の活動経緯やこれまでの取り組みに関する報告に加え、アユの遡上に関する調査が行われた。活動の経緯については、代表の池田氏を中心に、さまざまな所属の会員が関わりながら、雪だるま式に活動を広げてきたことが紹介されていた。また、アユの遡上に関する調査においても、環境コンサルタントの方や九州地方整備局の方が学生に説明や指示を行いながら、協働で調査を進めていた。こうした様子から、「彼杵おもしろ河川団」は、多様な主体の参画を土台として展開されてきた団体であり、その活動もまた、多くの人々の関わりによって支えられているのだと感じられた。

 私もまた 1 人の学生として参加させていただき、彼杵川に入ってアユの食み跡の調査を実施したほか、アユを調査するための投網の練習も行った。普段の学生生活であれば、アユの食み跡の調査や投網の機会はほとんどない。それゆえ、今回の経験は非常に新鮮であり、印象に残るものであった。また、このような機会を得られたのは、「彼杵おもしろ河川団」が多様な主体と協働しながら活動を展開している団体であったためであると考える。

 私は大学院生である一方で、金沢市の施設において、市民活動や学生団体の活動をサポートする任を仰せつかっている。そのなかで、「協働」することの難しさを感じる場面は少なくない。立場や考え方、経験の異なる人々が一緒に活動を進めるためには、調整や配慮が欠かせず、ときには大きな労力を要する。しかし、今回の活動において、「彼杵おもしろ河川団」の活動では、そうした協働の難しさをあまり感じさせなかったように感じられた。

 無論、その理由について明らかにすることは容易ではない。とはいえ、活動に関わる大人が、傾聴に努め、協調しながら活動している様子が印象的であったほか、代表である池田氏の強い牽引力やリーダーシップも、活動を前に進める大きな要素になっているように感じられた。多様な主体が関わる活動でありながら、全体として自然と協働を推進していた点が大変印象的である。

 海岸清掃を原点としながら、現在では海や山を含めた流域全体で活動を展開している「彼杵おもしろ河川団」は、「ディスカバー農山漁村の宝」に選ばれているなど、その活動が地域内外から評価されていることがうかがえる。学生をはじめとする若い世代を巻き込みながら、全世代で一丸となって環境整備活動に取り組む姿は、北陸をはじめとする他地域においても参考になるものだと強く感じた。

図 筆者が協働で調査を行っている様子

金沢大学 大学院        
人間社会環境研究科 村木 照太朗

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA