2021年 カヌー大会 IN 彼杵海水浴場跡地

2021年7月31日、彼杵海水浴場跡地でカヌー大会が開催されました。

10年前にスタートした「カヌー大会」。

 10年前から少しずつ変化しながら続けてきたこの大会。今年は、今までで一番ベストなイベントになったのではないかと思っています。

 開催の準備を進めてきたのは、町の学童の職員の方々、町役場の方々、地元の河川団メンバーです。1番嬉しいことは、学童の保護者の方々が、子ども達のためのイベントを成功させようという目的を共有し、ひとつになり、助け合いながらより良い形を作り上げてくださったことです。

 もう一つ考えた、大切なこと。

 それは、「人間は川の水面でカヌーに乗って楽しんでいる。でも、❝自然と楽しむこと❞は、❝自然の川や海の生き物と共生するということ❞・・・。」

 これは、地域の子どもから老人まで多くの方々が、山と川の健康な関係を意識して守っていかなければ、なし得ないこと。ここ数年の高温と度重なる降雨、大雨によって、彼杵川河口(海水浴場跡地)は、土砂が流れ込み、厄介な海藻、また、アナアオサが異常に繁茂し、地形は変化し、生態系も変わってしまいました。

 彼杵川の河口域。潜ってみると、水の底に緑の海草「アナアオサ」が異常に繁茂しています。まるで、「緑の悪魔」…。

 もしよければ、水中眼鏡をつけて、今度じっくりと見てみてください。

 そして、そこで見たものを、子ども達に伝えてください。

 30年前の河口は、豊かな汽水域(海水と真水の接点)でした。チヌやワタリガニ、タコやイカなどの海の生き物、ハヤやオイカワ、ウナギやスズキなどの川の生き物たち。豊かな生態系がみられていました。かつての海には、降った雨が山にしみこみ、そこから少しずつ川を通って流れた水が流れ込み、豊かな生態系は、私たちを楽しませてくれていました。しかし、豊かな生態系は、町の人々が意識していかないとなくなってしまいます。特に、2枚貝、アサリ貝は絶滅しました。この傾向は、大村湾全域の河口域(汽水域)に見られるそうです。また、私たちが追い求めた「清流の女王」アユも入口(河口域)から見かけなくなりました。またいつか、彼杵川に戻ってくれたら…と願っています。

 私は長年、彼杵川の河口域に潜って、変化を感じてきました。最近の「アナアオサ」の異常な繁茂を嘆くだけでなく、その解決プランを一生懸命に考えました。 大変なことですが、解決プラン(①と②をご覧ください!)は、『長期戦』です。次世代の子ども達に、私たちの想いをわかりやすく絵本にして語り継いでいければとも思っています。

 彼杵海水浴場跡地での「少年・少女カヌー大会&海岸清掃体験」

 今回のカヌー大会には、学童教室の子ども達60名あまりと、その保護者の方々、あわせて100名近く。そこに、学童職員の方々、町役場の方々、河川団メンバーが加わると、なんと120名程になります。

 はじめに、河川団の立山さんの開会挨拶があり、約2時間、絶景の松林の中をカヌーが行き交いました。当日は、天気にも恵まれ、大変盛り上がりました。

 東彼杵の海岸の風景の中で、子ども達が生き生きと楽しそうにしている姿が輝いていました。子ども達だけでなく、そこに大人が存在し、その感動や楽しさを誰かと共有できたこの日の体験は、子ども達にとって「夏の日の記憶」として、ずっと心の中に残っていくだろうと思います。

 もう一つの成果は、学童職員、役場職員、河川団メンバー、学童の保護者の方々という町の大人たちが、町の子ども達のために「みんなで助け合い、子ども達に楽しい思い出を残そう」と奮闘したこと。まさに『互助精神』が形になった1日でした。  カヌーを待つ間は、交代で海岸の清掃を行い、自分たちの町の自然・景観を守っていくことの大切さを感じてくれたようでした。

② 子どもたちによる広葉樹の植樹

 カヌーに乗って川を進むと、上からは緑の海草が生えているとしか見えません。けれど、水中に潜ると、「アナアオサ」が大量に繁茂し、私たちが少しずつでも解決していかなければいけない課題を突き付けられます。

 キーワードは「治山」「治水」。

 かつての海には、降った雨が山の土にしみ、そこから少しずつ川を通ってきた水が流れ込んでいきました。防災のためといわれてきましたが、本来の川の姿はなくなり、「コンクリートの水路」と化しています。そんな川を目の前にすると、地元の山と川と海を守りながら、「守る方法」を、次世代の子ども達に伝えていかなければならないのではないかと強く思うようになりました。

 2010年からずっと考え続け、「なんとかしたい」と模索してきた課題ですが、その行きついた場所が、私の自宅の近くにある「妙法寺の参道」でした。

 この参道から、「彼杵の里山の再生」を少しずつ始めていけばよいのではないか…と気づき、この出口を見つけるまでに10年という長い年月が経っていました。

 今後は、幼児期の子ども達が育てた広葉樹の苗を植樹する活動へと展開していく予定です。

 さて、これまで、「彼杵おもしろ河川団」では、様々な取り組みを展開してきました。そのどれもが大切で必要なこと。そして、そこに関わる団員は、楽しみながら、面白がりながら、協力して活動を続けてきました。

 そのスタートは、子ども達に豊かな彼杵の森・川・海を残すために、生きた環境学習をしようと10年以上前に取り組み始めた「彼杵小学校の4年生の総合的な学習の時間」。継続することの難しさを感じながら続けてきたこの活動は、今、町の学童教室の子ども達の野外活動へとシフトしています。

 里山を豊かにするために、少しずつ、でも確実に「アナアオサ」を減らしていければ…。そして、その活動が大村湾全体に波及していけば…。私たちの町での活動が、そのきっかけの1つになってくれれば…と願っています。

 自然を守っていくことは、とても難しいことです。

 でも、私たちは、未来を担う子ども達のために、やらなければいけない責任があります。

  • ❝熱さ❞を忘れない。
  • 遊びながら
  • わいわい・がやがや

やっていけたらいいな・・・と思います。

文:池田健一 (編集:津上佳奈美)

画像提供:東彼杵町町づくり課

★参考文献:スナメリカワラ版(2010年9月号 Vol.22)←ぜひ検索してみてください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA