第1回 “わくわく どきどき ちびっこ川の探検団” IN 彼杵川

 8月18日(土)の午後、気持ちの良い青空のもと、地元の「やまだこども園」の年長児を迎えて、第1回 “わくわく どきどき ちびっこ川の探検団”をついに開催することができました。
 “わくわく どきどき ちびっこ川の探検団”とは、1つ上の先輩方が、幼児期の子どもたちの自然体験活動の一つとして「川」に着目され、安全面の問題などから日頃の保育にはなかなか取り入れにくい「川あそび」の実現を目指して取り組んでこられたものです。
 先輩方が作られた教材などを引き継ぎ、今年度、初めての「川あそび」を行うことができました。当日の様子をご紹介します。

1. 導入~お約束
 初めに、8月8日に一緒に遊んだ「はじまるよ~彼杵川Ver.~」の手遊びを楽しみ、歌の最後に出てくる「“彼杵川”はここだよ。知っていた?」と、子どもたちが地元の川に目を向けられるような導入を行いました。楽しく元気に手遊びをしながらも、子どもたちは目の前を流れる川に興味津々です。「早く川に入りたいな~。」という子どもたちの心の声を強く感じながら、できるだけ、短時間でわかりやすく話すよう心掛けました。

 



【お約束】
⓵決められた場所で遊ぼう。(飛び石の向こう側には行かない。)
⓶走らない。
⓷石などを投げない。
⓸危ないとき、大変な時は、大きな声で誰かを呼ぼう。
*子どもたちが注目しやすいように、イラストで示しました。

2. 川の中には何がいるかな?
 2人1組になって、子どもたちはいよいよ川の中へ!それぞれのペアに学生がついて、一緒に川遊びを楽しみました。
 川に入る時には、緊張した表情の子どもたち。水に足を入れた時のヒンヤリとした感触に少しビックリしながら、恐る恐る川の中を歩き始めました。

 



網を持って、一生懸命お魚を追いかける子ども。
川の中の石ころを楽しそうに集めて回る子ども。
すくった魚を得意げに見せてくれる子ども。
初めはなかなか水と近づけなかったけれど、慣れてくるとペットボトル水中メガネで夢中になって水の中をのぞく子ども。
ライフジャケットを着て、流れを感じてみる子ども。
お風呂のように浸かって、ゆったりとした時を過ごす子ども。
楽しそうに川の流れに逆らって歩く子ども。

 





 思い思いに川の中を動き回る子どもたちの姿がキラキラして見えました。私たちが準備したのは、道具のみ。それらの道具をどのように使うのか、川の中でどのように遊ぶのか・・・・・。全ては子どもたち次第です。私たちは、子どもたちの主体性を大切にしながら寄り添い、その中で、子どもたちから様々なことを教わりました。慣れてくると、川の中を逞しく歩き出す子どもたちの順応性には大変驚かされました。生き生きと楽しそうに遊ぶ子どもたちの姿・・・・忘れられません。

3. 小さな川の水族館
 川の生き物が水槽の中にいっぱいになったところで、皆水から上がって少し休憩。同時に、「小さな川の水族館」と題して、この日捕まえた川の生き物たちを全員で観察しました。ここは、専門家の力をお借りして、団員の坂本さん(筑波大学OB)と筑波大学白川研究室の方が子どもたちに、わかりやすく、川の生き物の名前や特徴を教えてくださいました。

 これは、私たちだけでは成り立たなかったプログラム。様々な領域の専門家ネットワークが実現しているこの団体だからこそで、大変有難く思いました。8月8日、保育室で「川の生き物を知ってる?」と問いかけた時には、「クジラ」「サメ」「イカ」と答えてくれた子どもたちが、カワムツやオイカワなどの名前を覚え、大きな声で何度も言ってくれました。

 また、この日の午前中には、団員の林さんが、彼杵川で大きな“ナマズ”を捕獲してくださり、子どもたちも私たちも、なかなか出会うことのない“ナマズ”も間近で見ることができました。

4. お魚さんたち元気でね!
 「今日捕まえたお魚さんたち、どうしようか?」という問いかけに、子どもたちは、「お家に返す~」と大きな声ではっきりと答えてくれました。「そうだよね。みんなもお家に帰れないと寂しいよね。お家に帰るとホッとするよね。」ということで…全員でお魚さんたちを川に戻しました。子どもたちは、お気に入りの生き物をすくい、小さな手で優しく川に返してくれました。
 「元気でね~」
 「また会おうね~」
と、川の生き物と会話しながら、リリース会を行いました。

  

5. まとめ~今日のことを忘れないでね。~
 最後は、8月8日と18日の2日間、川や生き物のことを一生懸命に考えてくれたこと、私たちと楽しく遊んでくれたことに「ありがとう」という想いを込めて、私たちからのプレゼントを渡しました!お魚さん型のメダルと、お魚さん風船。
「これを見たら、今日のことを思い出してね。」
「お家の人に、このお魚さんを見せて、今日のことをお話してあげてね。」
「時々、お魚さんたちに会いに来てね。」
と声をかけながらお別れです。子どもたちは、喜んでくれたようです。

 

最後に全員で集合写真を撮りました。子どもたちはお疲れ気味の表情ですね・・・。暑い中、来てくれてありがとう!



 このイベント開催におきましては、彼杵おもしろ河川団の皆さん、町の役場の方々に大変お世話になりました。準備段階では、各専門分野からの貴重なご意見を頂き、また、当日も強力なサポートを頂き、心から感謝しております。本当にありがとうございました。
 何より、この活動に快くご協力くださっている「やまだこども園」の先生方、子どもたちにも感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。

 今回は、初めての開催ということもあり、たくさんの反省点、課題が見つかりました。次の開催に向けて整理し、改善しながら、より充実したものになるよう、全員で考えていきたいと思います。

西九州大学短期大学部 今神・渡辺・吉田

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