方針・目的・目標

彼杵おもしろ河川団


 半世紀にわたり、私達は、便利で豊かな暮らしを求めて走ってきました。
 今振り返ると、何か大事な忘れ物をしたと、よく考えてしまいます。
 子どもの頃、里山や川や海は、私達の「フィールドの教室」そんな時代が確かにありました。
 鬼ヤンマを追いかけたり、魚をつかまえたり夢中になって遊んだ記憶が鮮烈に残っています。
 木々のざわめき、おひさまの光、水辺のキラキラ、そんな大切な宝物・・・なぜか忘れられつつあります。
 夏休み、虫取り少年がかけ回った里山。
 人と生き物が仲良しだった川や海。
 時代とともに変わり、ホタルや鬼ヤンマやアユも、今時代に追われています。
 それは私達人間も同じ。
 里山や川の生き物や海の生き物が少しでも元気になってくれたらと、年を重ねてもアキラメの悪い、若くてもアキラメの悪い、不思議な少年少女が、地域と共に「水辺の生き物とのバリアフリー」のために取り組んでいき、その活動を通じて地域を元気にしていきます。

2017年8月19日 串川鮎遡上実験

基本方針と目的

 「彼杵おもしろ河川団」は「アユ、しじみ、どじょう」など、里山や水辺に住む‘先住民’の環境改善を行うため「人間は、彼らと同じ生き物の一員である」との共通した概念に基づき、地域と協力者(団員)が一丸となって、自然を守るための活動を行います。

~「バリアフリーな川」を目指して~
 子どもたちにあそびを通して自然の大切さを教えることにより、水辺の環境改善のモデルケースとなるように取り組みます。

 彼杵川に8年前、30年ぶりにアユの遡上が確認されました。その時の感動は今でも忘れられません。私たちはその時の感動を忘れず、「彼杵川、大村湾の再生」のため、次の方針を掲げ参加者全員で確認しました。

  1. 大きな目標を持とう
  2. 喜びはみんなで分かち合おう
  3. 同じ意識を持ち、波長の合う人を探そう

 以上の3点に基づき、そこに住む「水辺の生き物を元気にする」事を目的として活動を行います。

活動内容と目標

生き物が元気になる活動「水辺の生き物で繋ぐ」

  1. アユの遡上
    豊かな大村湾や彼杵川を取り戻すため、清流漁であるアユ等が遡上できる魚道を設け、再生産(産卵)が可能な環境を作る。
  2. ドジョウの養殖と保水
    休耕田を利用したどじょうの養殖や河川でしじみの養殖を成功させる。
  3. シジミによる水質浄化
    豊な生物の住める清らかな川づくりのためにしじみを放流する。
  4. 森林の源流域改善
    森林の環境を見直し生き物に優しい水辺をつくる。

自然を大切にする活動「川や海の遊びで繋ぐ」

  1. 水辺の遊び指導
    カヌー、シュノーケリング、釣りなど、子どもたちがアウトドアで親しむ機会をつくる。
    子供たちや保護者に環境問題を伝える。食べ物を残さずいただくことの大切さを伝える。
  2. 彼杵小学校総合的な学習の時間

活動を全国に広げる運動「里山や川や海を題材とした物語で繋ぐ」

  1. イベント・ワークショップの参加
    活動を全国に伝える。
  2. 幼児教育
    水辺の問題を絵本にして子供たちに伝える。
  3. webや冊子、音楽による広報活動
    活動を共有し地域~全国に広める。 

彼杵おもしろ河川団のおいたち

 「20年前に閉鎖した彼杵川汽水域の海水浴場跡地を、なんとかせねば」と、平成18年に『彼杵海水浴場を復活させる会』を地元有志の方々とスタートしたのが始まりです。
 最初は、彼杵川汽水域周辺のゴミひろい、草刈りなどの活動でしたが、次第に「‘風景の美しさは、水辺の美しさ’そこに流れる川や、川が接する大村湾が元気で豊かになり、川や海の生き物が、昔の豊潤だった頃に戻ってきてくれれば良い」と考えるようになりました。
 「近畿大生物環境ゼミチーム」の来町がありそれを機に、「東彼杵清流会」に名称を変更しました。その後「どうすれば河川環境を地域の方々に真剣に考えてもらえるのか」と試行錯誤をチーム全員で繰り返し、まずは‘清流の女王’アユを『河川環境改善のシンボル』に置くことになりました。
 そしてアユの遡上を目標に自然再生の活動を続けていた折、7年前の彼杵小の総合学習の時間に25cm近い、アユの遡上が確認されたのです。私たちは戻ってきたアユをもっと上流まで昇らせよう!という新たな目標を掲げることとなったのです。そのムーブメントは大村湾全域に拡大し、それぞれの川の流れ込む大村湾を元気にしよう、そのシンボルを大村湾の希少種、スナメリに置き、進めていこうとテーマをステップアップさせていきました。 
 そして現在、その大きな夢に「国交省アユ好き職員」「3社の河川コンサルティング企業」「当町まちづくり課」の方々が、ボランティアで参加され、既に5年間続けています。その間、筑波大学「人と川」ゼミチームの受託活動が4年前に始まり、毎年数回、長期夏合宿を含めて、若いゼミの学生さんが来町され、真剣な若者との議論が生まれ、その折に「彼杵おもしろ河川団」が結成されました。
 また、「公益財団法人 日本釣振興会福岡県支部」も参加し、釣場である川や海を豊かにする事への取組みが今後広がっていきます。
 30年ぶりに地元彼杵川に戻ってきた「清流の女王」アユが奇跡の人間ネットワークをつないでくれました。今後はチーム全員で少しずつ成果を形として残し、その利益は「喜び」としてみんなで分け合いたいと思います。


◆2013年11月
 いい川・いい川づくりワークショップ(東京)で渡辺悟町長,松山昭氏,池田健一氏,中島忠氏,和田彰氏,柿原ゆり氏,坂本貴啓氏,白川直樹先生の対面

◆2013年12月
 東彼杵町の活動に共感した,筑波大学白川活動室『川と人』ゼミと町外関係者が東彼杵町を初訪問し、意見交換

◆2014年5月
 彼杵おもしろ河川団 団結式(発足)

◆2014年8月
 筑波大学白川活動室東彼杵町調査合宿(おもしろ河団メンバー参加・協力)

◆2014年11月
 第1回水辺からのまちおこし広場(筑波大生の水辺からのまちおこし提案,各活動発表)

◆2014年11月
 第14回九州「川」のワークショップin川内川(鹿児島県川内市)で発表(おもしろ河川団からの参加:東彼杵清流会,県北GC,八反田地区自治会愛護団体,古賀河川図書館)

◆2015年2月
 第2回水辺からのまちおこし広場(町内関係者の意見交換)

◆2015年5月
 第3回水辺からのまちおこし広場(各活動発表)

◆2015年8月
 第4回水辺からのまちおこし広場(各活動発表)

◆2015年8月
 第8回いい川・いい川づくりワークショップ(宮城県仙台市)で発表(おもしろ河川団からの参加(東彼杵清流会,県北GC,筑波大白川研)
 ※水・環境ネット東北特別賞受賞(東彼杵清流会)

◆2015年9月
 魚道遡上円滑化装置の実用新案登録(特許庁)

◆2015年11月
 生き物多様性アクション大賞2015入賞(東彼杵清流会)

◆2015年11月
 第5回水辺からのまちおこし広場(各活動発表、住民参加のまちなか再生WSの開催)

◆2015年11月
 第15回九州「川」のワークショップin諫早(長崎県諫早市)で発表(おもしろ河川団からの参加:東彼杵清流会、県北GC、古賀河川図書館、筑波大白川研)
 ※グランプリ受賞(彼杵小学校〈東彼杵Jr清流会〉←東彼杵清流会、県北GCにより年間通して総合学習を実施しており、その内容を子ども達が発表し、堂々のグランプリを獲得)

◆2016年11月
 第16回九州「川」のワークショップin北九州(福岡県北九州市)で発表(おもしろ河川団からの参加:東彼杵清流会、筑波大白川研) 

◆2016年11月
 彼杵おもしろ河川団webページオープン

◆2017年5月
 西九州大学短期大学部が入団し活動開始

◆2017年9月
 第10回いい川・いい川づくりワークショップ(福岡県福岡市)で発表

◆2018年1月
 西九州大学短期大学部により絵本が完成

◆2018年3月
 彼杵おもしろ河川団広報誌作成