ドジョウ養殖 今後の展望について

平成 29 年 1 月 21 日 修正版 
林 博義・森 稔・荒巻 陽介

1.背景と概要

・私たちの団体は、「東彼杵町を元気にしよう‼」を合言葉に 4 年前に設立しました。これまで、地 域(長崎県東彼杵郡東彼杵町八反田郷地区)を流れる「千綿川」を中心に、自然環境の保全・地域 おこし等に関する活動を行ってきました。
・昨年(平成 28 年)からは、自然環境の保全・地域創成・防災の観点から、「休耕田を活用したド ジョウ養殖の活動」を開始しています。
・昨年は、水田内でドジョウを大きく育てることに成功しました。

2.昨年(平成 28 年)のとりくみの内容

・平成 28 年 4 月から、自宅近くの休耕田を活用して、試験的にドジョウの養殖を開始しました。
・今回は、種苗(ドジョウの赤ちゃん)2,500 匹を購入し、大きく育てることを目標としました。
・ドジョウは、養殖開始後約半年で、大人のサイズまで成長させることに成功しました。


3.課題と今後のとりくみ(展望)

・昨年のとりくみでは、ドジョウを大きくすることに成功しましたが課題もみえてきました。今後は、 以下の項目にとりくみたいと考えています。

今後のとりくみ①  ドジョウの逃亡防止対策の実施
・昨年は休耕田で養殖していたドジョウの多くが逃亡してしまいました。
・今年は、これをふまえ、「周囲(畔)への波板の設置」、「排水口の改良」といったドジョウ逃亡防 止対策を講じる予定です。

 今後のとりくみ② ドジョウの完全養殖・展開
・昨年は、種苗(ドジョウの赤ちゃん)を購入して育てましたが、私たちのとりくみの目的のひとつは「自然環境の保全」です。
・近年全国的にみても減少傾向にあるドジョウをはじめ、氾濫原性の生物(フナやナマズなど)について、休耕田内で繁殖(産卵⇒成長⇒産卵)させることを目標にとりくみたいと考えています。
・また、現在は1か所の休耕田での試験的なとりくみですが、さらに大村湾沿岸の休耕田にも、本活動を展開していきたいと考えています。なお今後も、とりくみの成果・ノウハウについては“彼杵おもしろ河川団ホームページ”で随時公開していきます。

今後のとりくみ③ 彼杵ドジョウの地域ブランド化
・将来的には、彼杵ブランドとして認知度が高い「彼杵茶」のドジョウ飼育への活用、ドジョウ料理の開発などを行い、休耕田で飼育したドジョウをブランド化(彼杵ドジョウのブランド化)したいと考えています。
・また本活動をとおして彼杵地域自体の活性化(彼杵地域のブランド化)にもつながるような展開を思案中です。

 

東彼杵町での経験を全国の川づくりへ

私が事務局を務める日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が2016年11月に設立10周年を迎えました。かつての美しい自然豊かな川、地域に親しまれ愛される川を復活させようと奮闘する全国の河川再生の担い手を技や知で応援するには何ができるのか? 設立当初は一方通行の情報発信から始まり、試行錯誤しながらのあっと言う間の10年間でした。
私と東彼杵町との出会いは2013年11月に東京で開催された「いい川・いい川づくりワークショップ」。その翌月には、JRRN設立当初から様々な応援を頂き協働してきた筑波大学白川直樹研究室と共に東彼杵町を初めて訪問し、町内の豊かな自然の魅力、そして地元の方々の人柄と熱意に共感し、気が付けば東彼杵町での協働活動も4年目に突入しました。


「元気な地域づくりに河川はどう貢献できるのか?」

これが私の所属する(株)建設技術研究所国土文化研究所における現在の研究テーマです。10年に渡るJRRN事務局の運営経験も活用しながら、地域活性化に水辺はどう役立つのか、元気な地域づくりに寄与する川づくりのあり方について日々考えを巡らせています。
この様な研究テーマに取組む覚悟できたのも、そして、きっと川が地域の元気に貢献できるに違いないと確信できたのも、彼杵おもしろ河川団でのこれまでの協働経験があったからに違いありません。
川づくりの基本は、自然との対話、そして人との対話。東彼杵町の宝である豊かな水辺と触れ合い、更に熱意と温もり溢れる彼杵おもしろ河川団メンバーと共に汗を掻きながら、全国の河川再生の担い手を勇気づける様な実績とメッセージをここから発信していければと考えています。

(日本河川・流域再生ネットワーク/国土文化研究所 和田彰)